カテゴリ:2005年劇場版( 12 )

2005年マイベスト10

洋画15本、邦画7本、アジア3本の合計25本の観賞でした。           
月2本の目標はなんとか達成できました。
邦画・アジアは見逃したものが多かったな~
でも子供が生まれてからでは今年が一番劇場に足を運べて嬉しかった♪(≧∇≦)
レビューを書くつもりで今までより注意深く集中して観たて気がするし・・・

マイベスト10はランクをつけるのに苦労しました。
結局10位が3作品も・・・(^▽^;)

結局半分以上レビューを書いていません。ごめんなさい!!
今後少しづつ書いて行きます。
m(_ _"m)ペコリ



   1位  ネバーランド 
       映画の醍醐味を味わいました。

   2位  きみに読む物語
        ラストの感動が忘れられません。

   3位  フライ、ダディ、フライ 
         観終わった後の爽快感が最高でした。

   4位  私の頭の中の消しゴム
         ソフィア・ローレンの「ひまわり」以来の号泣でした。(それほど久しぶり)

   5位  コーラス
         歌声だけであんなに心が振るわされるとは思いませんでした。

   6位  チャーリーとチョコレート工場
         ウンパルンパが夢に出てきましたよ。(笑)

   7位  ハリー・ポッターと炎のゴブレット
         やっぱりワクワクさせられました。

   8位  大停電の夜に
         映画ならではのちょっぴり切なくてロマンチックなストーリーでした。

   9位  ALWAYS 三丁目の夕日
         日本人の心を思い出す懐かしくて温かい映画でした。

   10位 マラソン
         母の愛の深さに涙しました。

   10位 ターミナル 
       生きる姿勢を教わりました。

   10位 エリザベスタウン 
       スーザン・サランドンが素敵でした。
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by webwing | 2005-12-30 14:12 | 2005年劇場版

フライ,ダディ,フライ

FLY! メイキング オブ「フライ,ダディ,フライ」
/ 東映
『フライ,ダディ,フライ』VISUAL BOOK ~スンシンの哲学~
加藤 義一 / 角川書店


『飛べ、おっさん、飛べ!!』


『GO』で直木賞を受賞した金城一紀の脚本家デビュー作です。
とても後味のいい映画でした。

いや~~!!岡田君のかっこいいこと!!しびれました!(〃ω〃)
例によってラストまで詳しく語っちゃう予定ですので、結末を知りたくない方はご注意ください。
観賞された方、観た気になって楽しみたい方はどうぞ♪


モノクロのシーンから始まります。
新興住宅地に家を持つ、仕事帰りのサラリーマン。
バスを待つくたびれた親父たちから少し離れたところに、1台の車が停まります。
鈴木一(堤真一)を迎えに来た妻と娘。
車中での仲の良い父娘の会話、素直そうな娘の表情に我が娘(中1)の面影が重なり、のっけからもうすっかり感情移入している自分がいました。

翌日、あまりにも突然に事件は起きました。
連絡を受け病院に向かった鈴木の目に飛び込んできたのは、顔の形が変わるほど殴打され変わり果てた愛娘の姿でした。
事態が飲み込めず動揺する鈴木の前に、加害者の高校生・石原(須藤元気)とその教頭が現れ威圧的な態度を見せます。なんでも父親は次の次の総理候補だとか。(あれ?いいの?こんな名前使っちゃって?)
おまけにボクシング高校チャンプの石原にいなされてしまった鈴木に、娘は心を閉ざしてしまいます。
どこまでもモノクロの世界が続きます。
段々いつ天然色になるのか気になり始めた頃、場面が変わります。

とある屋上に在日高校生・朴舜臣[パクスンシン](岡田准一)が現れます。
熊川哲也ばりの颯爽とした登場です。華麗に舞うんですよ。
彼が両手を翼のように高く掲げた瞬間、世界が色付きます。なかなか洒落た演出でした。

翌日から夏休みという終業式のとある高校に刃物を隠し持って乗り込む鈴木。
「石原を出せーーっ!」とわめき散らすもスンシンに1発殴られあっけなくノックダウン。気絶してしまいます。
石原の高校に向かったつもりが・・・・・そこは別の高校だったんです。
目を覚ました鈴木に、事情を知ったおちこぼれグループが、“石原と戦うベシ”と鈴木に協力を申し出ます。
この時点でかなり怪しい高校生グループなんですが(笑)、スンシンが厳しい言葉を鈴木に投げつけます。
「だったらどうして素手で立ち向かわなかったんだよ?」
「大切なものを守りたいんだろ、おっさん」

スンシンの言葉を真剣に受け止めた鈴木は、40日間会社を休むことを決意します。
傷ついた娘のために立ち上がった“おっさん”と彼を鍛えるハメになった“高校生”の、大切なものを取り戻す熱い40日が始まります。

とにかくカッコイイ岡田くんとどこまでも情けない堤さん。岡田くんの髪は風になびき、堤さんの髪は汗でまみれます。(笑)

修行ものって好きなんですよね。成長の過程がワクワクします。
ツンツルテンの緑の学校ジャージに着替えさせられ、ひたすら走り、階段を駆け上がり、木に登る鈴木。
「三日もったら褒めてやるよ」と言われボロボロになりながら必死に次の日も次の日も特訓に通う鈴木に、少しずつスンシンも本気になっていきます。
最初はウォーキングのおじいちゃんおばあちゃんにも抜かれる始末だったのですが、公園を1周するごとに石を一つ置き、ピラミッドのように山ができた時颯爽と走る鈴木の姿がありました。

バス組のおっさんたちとの心通うエピソードもあります。
一生懸命っていうのは人の心を無条件で動かすものなんですよね。
バスを追いかけてひたすら走る鈴木にいつしかみんなで応援するようになって・・・

そして一番心に残ったのはスンシンとおっさん鈴木の関係です。
実はスンシンにも傷ついた過去があったんです。
木登りができるようになった時、枝に並んで腰掛けスンシンが静かに語りだします。
10歳の時に、リストラされたサラリーマンの自分勝手な逆恨みから、刺され重傷をおったことを。
その後暫く外の世界に出るのが怖くて、もう二度と刺されないように強くなろうと決めたんだと。
その以前に離婚した父は見舞いにも来てくれなかったと。
きっとそれ以来心を閉ざして生きてきたんでしょう。
悲しいほどの夕日でした。
笑顔になれないのはそのためだったんだなって、スンシンを抱きしめてあげたくなったら、鈴木さんが私の代わりにしてくれました。(笑)
次第に近づいていく2人の心の距離も、小物(スニーカー)でさりげなく表現されていました。

怪しげな落ちこぼれグループもなかなかいいフットワークを見せてくれます。
妻娘には全く内緒で特訓を続ける鈴木の健闘振りを病室まで届けたり、体力作りのための献立表を家に届けたり・・・
賭けの対象にされ憤慨する鈴木にも、彼らなりの真剣さが伝わります。
そして決戦前日。
休養日にあてた8月31日に、鈴木が彼らにささやかなプレゼントとして遊園地に招待します。
実はジェットコースターが苦手なスンシンに、「恐怖の向こう側にあるものを見たくないのか?」なんてスンシンの言葉をパクッタりして。(笑)

「娘が笑顔じゃないと自分の人生なんて何の意味もないのに・・・世界中を敵に回しても無条件で守ってやれるのは俺だけなのに・・・なんで見放すようなことを言ってしまったんだろう・・・」

遊園地の帰り、公園の芝生にみんなで寝そべりながら鈴木が語る言葉が、同じ親の立場として心に残りました。
そしてその言葉を受けて、スンシンが舞う“鷹の舞”がとても素敵でした。
モンゴル相撲の勝者の舞をスンシンがアレンジしたものってことなんですが、監督の依頼で全て岡田くんが創ったんですって。
心を自由にして生きていくっていうことを体現しているそうです。
とってもかっこよかった!!
強さはしなやかさなんだななんて思ったりして。

いよいよ決戦の日。
「俺は勝てるかな?」とつぶやいた鈴木に、「本物の勇気を感じることが出来たら、戦わなくても勝ちなんだ」と言うスンシン。
よく理解できない鈴木が出した答えは「俺は君を信じるよ」でした。

戦いが終わって、最後にスンシンが鈴木に駆け寄り子供のように飛びつくんです。
その満面の笑顔が子供のように無邪気で、心から喜びを表現していてとっても素敵な笑顔でした。
スンシンも飛ぶことができたんでしょうね。

とても楽しめてちょっとホロっときて爽快感が残るいい映画でした。
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by webwing | 2005-07-15 23:04 | 2005年劇場版

電車男

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やっぱり観てしまいましたよ。(笑)

ストーリーは様々なメディアで取り上げられ、爆発的な話題になったのでさらっと。
インターネットから生まれた美女とヲタクの奇跡の「純情初恋物語」

楽しめましたよ~
ネットでの感動を思い出したり、オンライフを知っている人ならではの笑いがあったり。
キタ━━(゚∀゚)━━ッ!! とか((((;゚Д゚))))アワワワ って見慣れた?絵文字が動いたりね。
秋葉原でのクライマックスも電光掲示板がいっせいに顔文字になっちゃったり。
某巨大掲示板の住人たちのサイドストーリーもさらっとあって。

山田孝之のヲタクっぷりが笑えました。
「百式」ってTシャツを着てるんですけど、あれがガンダムだってすぐに分かった私もすでにヲタなのかも?ってちょっと思ったりして。
ネットカフェで映ったコミックスが「花より男子」と「NANA」だったのも・・・(^▽^;)

髪をカットしてオサレしてカッコよくなったときは出来すぎじゃない?って思ったんですが、エルメスさんをどんどん好きになって、不安が大きくなってまた情けないこと言い出すと、不思議にこれがまたダサ男くんに見えてくる。

「好きになるのは苦しい・・・」って涙ながらに訴えるシーンはジーンときてしまいました。
ああ、そうだった。。。誰かを真剣に好きになるってこういうことだった、私もそんな風に感じていた時があったんだって思い出しました。
思い出すってところがちょっと寂しかったりもしますが。

エルメスさん役の中谷美紀さんも好演でした。
山田君とは年が離れすぎている気もしましたが、その分外見に囚われない素敵な選択が出来る女性を違和感なく演じていたと感じました。
心に残るいい言葉、沢山言ってましたよ。不覚にも涙をこぼしてましたから、私。


ひとつだけ老婆心ですが、何の予備知識も持たない人がこの映画を観終わった途端、○ちゃんの住人っていい人たちばかりだなぁ~と思いこんでしまわないかしら?
このお話は誹謗中傷だらけのサイトで起きたメルヘンだから奇跡なのですよ~!
そんなこと言ったら実も蓋もないかしら?

まあそれはさておき、是非劇場でとは言いませんがDVDで観ても楽しめる映画でした。
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by webwing | 2005-06-08 15:11 | 2005年劇場版

コーラス

涙がこぼれそうなとき、歌があった。
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c0043066_14481996.jpgストーリー (公式サイトより)
世界的指揮者のピエール・モランジュ(ジャック・ペラン)は公演先で母の訃報を知り、葬儀のために故郷へと戻ってくる。降りしきる雨の中、実家で物思いにふけっていたピエールのもとに、ひとりの男が訪ねてくる。それは、子供時代を一緒に過ごしたペピノだった。ピエールが懐かしい再会を喜ぶ中、ペピノは一冊の日記を手渡す。それは幼い日に自分の生き方を変えてくれた、ひとりの音楽教師の残した形見だった……。

c0043066_14512097.jpg1949年、フランスの片田舎。失業中の音楽教師クレマン・マチュー(ジェラール・ジュニョ)は、「池の底」という名の寄宿舎に赴任する。この学校には、親をなくした子供や、素行に問題があり親元を離れた子供たちが集団生活していた。暗い瞳の子供たち。赴任当日、校門の前でマチューが目にしたのは、「土曜日に迎えに行く」という言葉を残して去っていった両親を待つ幼い少年ペピノ(マクサンス・ペラン)だった。今日が何曜日か分からないほど幼いペピノは、決して迎えに来ない両親をひたすらに待ち続け、毎日のように校門の外をじっと眺めているのだった。

複雑な思いを抱いたまま学校内に足を踏み入れたマチューは早速、過激ないたずらで用務員に大ケガを負わせた子供たちと遭遇する。さらに、驚いたことにそこには「淋しさ」ゆえに心のすさんだ子供たちに、容赦ない体罰を繰り返す校長先生がいた。学校全体が温かさのかけらもない殺伐とした雰囲気で溢れかえっていた。もちろん、マチューも早々に子供たちのいたずらに手を焼くことになり、まともに授業もできない。挙句の果てには、鍵をかけて大切にしまっておいた楽譜まで盗まれ、荒らされてしまう。しかしそんな子供たちの心を理解したマチューは決して彼らを叱らず、体罰も加えないと決意する。

c0043066_14544651.jpg子供たちに本来の純粋さや素直さを取り戻してもらおうと、マチューは彼らに「あること」を教えることを思いつくのだった。暗い瞳を輝かせるための「あること」。それは「合唱団」を結成し、歌う喜びを教えることだった。最初は面白半分だった子供たちも、徐々に歌うことの素晴らしさ、楽しさに目覚めていく。

c0043066_1501875.jpgそんなある日、マチューは誰もいないはずの教室から"奇跡の歌声"を耳にする。驚いて教室の扉をあけたマチューの前にいたのは、学校一の問題児、ピエール・モランジュ(ジャン=バティスト・モニエ)だった。これまで誰にも心を開こうとしてこなかったピエールに、マチューは救いの手を差し伸べようと心に誓う。

c0043066_1521979.jpgやがて歌うほどに磨かれていくピエールの才能に触れ、この天からの授かり物を埋もれさせてはいけないと考えたマチューは、面会に来た母親ヴィオレット(マリー・ビュネル)にピエールの進路を真剣に考えるように相談を持ちかけるのだった。美しいヴィオレットの微笑みに淡い恋心を抱くマチュー。しかしマチューと母親の親密さに嫉妬したピエールはマチューに心を閉ざしてしまう。そんなピエールの気持ちを理解しつつも、マチューはピエールに対してあえて荒療治に出る。それは、彼から歌を取り上げ、無視することで逆に自らの才能に気がついてもらいたいと願ったうえでの決断だった。

c0043066_1544166.jpgみるみるうちに上達していく子供たちとマチューの間に絆が芽生えはじめた頃、噂を耳にした伯爵夫人が歌を聞きに学校にやってくることになった。伯爵夫人のご機嫌とりに忙しい校長先生を尻目に、生徒たちは日ごろの練習の成果を披露する。合唱団から離れてひとりぼっちで佇んでいたピエールに、遂にマチューは「歌え」と合図を送る。マチューに許され、歌うことの歓びを実感したピエールは、失意の中から燃え上がった幸福をかみしめながら歌いはじめるのだった。
 発表会も大成功に終わったある日、校長先生の出張中にマチューは子供たちと遠足に出かける。しかし学校に戻ってみるとある悲惨な事件が起こっていた…。



7人に1人のフランス人が観たというこの映画は、昨年870万人という興行成績1位を記録したそうです。
主演のピエール役に選ばれたのは、フランスのリヨンにある「サン・マルク少年少女合唱団」のソリストのジャン=バティスト・モニエという13歳の男の子です。
最初に天使の歌声を聴いた時、鳥肌が立ち自然に涙が出てきました。
あの瞳であの声は、もう殆ど反則ですよ。(笑)
歌声だけで泣かされるとは予想だにしていませんでした。
この少年を見出したことこそが奇跡のような気がしました。

家庭の事情で寄宿舎に預けられた薄倖の運命を持った少年達が、一音楽教師の「コーラス」指導によって子供らしさを取り戻し教師との温かい関係を築いていく過程が、熱血すぎずにでもひしひしと伝わってくるのがよかったです。
少年たちにとって誰かに認められ役割を与えられることがどんなに嬉しかったことか。
c0043066_11113299.jpg信頼を寄せるに足る大人と出会うと、全身でその人の期待にこたえようとするものなんでしょうね。
その媒介が「歌」じゃなくても、少年達はきっと同じような反応を示したと思います。
そして先生もまた少年達によって救われたのです。
一度は捨てた音楽にまた情熱を注げられるようになったのですから。
先生の期待に応えようと一心に合唱する少年たちの、こんなひたむきな瞳を見たらたまりませんよね。

明日にも声変わりしてしまいそうな微妙な年頃だからこその儚く透き通った声に、魅了されました。
そしてその儚さゆえに一層輝く季節の大切な思い出を切り取った映画。
一聴の価値のあるお勧めです。ココロ洗われましょ♪


コーラス
サントラ サン・マルク少年少女合唱団 / ワーナーミュージック・ジャパン
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by webwing | 2005-04-13 21:34 | 2005年劇場版

エターナル・サンシャイン


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“さよなら”の代わりに、記憶を消した−−
バレンタインデー目前のある日。ジョエル(ジム・キャリー)は、不思議な手紙を受けとる。
「クレメンタインはジョエルの記憶を全て消し去りました。
今後、彼女の過去について絶対触れないようにお願いします。ラクーナ社」
クレメンタイン(ケイト・ウィンスレット)は、ジョエルが最近喧嘩別れしてしまった恋人。
仲直りしようと思っていた矢先に、彼女が自分との記憶を消去してしまったことを知りショックを受けた彼は、自らもクレメンタインとの波乱に満ちた日々を忘れようと、記憶除去を専門とするラクーナ医院の門を叩く。
ハワード・ミュージワック博士(トム・ウィルキンソン)が開発したというその手術法は、一晩寝ているあいだに、脳の中の特定の記憶だけを消去できるという便利なもの。
さっそく、医師の指示通り彼女との思い出の品を掻き集め、睡眠薬を飲んで、施術を受けるジョエル。
ラクーナの技師たち(マーク・ラファロ、イライジャ・ウッド、キルスティン・ダンスト)が現在から過去へと記憶を消していくあいだ、無意識のジョエルは、クレメンタインと過ごした日々を逆回転で体験する。
最初に甦るのは、カップルの末期症状の姿。喧嘩が絶えず、不満や猜疑心に満ちている。
しかし、記憶をさかのぼるに従って、ジョエルの胸は痛み始め、手術を止めたいと思うようになる。
そこには、忘れたくない素敵な日々があったのだ。
思い出しては消されていく楽しかった日々の記憶…。
とうとう最後のひとつの記憶を思い出した時、記憶の中のクレメンタインはジョエルに問いかける。
『絶対にまた私に会いに来て。そしたら、私もあなたのことを思い出すから。』
そして、いつもと同じ朝。何事もなかったかのように家を出るジョエルは、このあと素敵な運命が待ち受けていることをまだ知らないーー。

脚本はオスカー受賞ということで公開前から楽しみにしていましたが、とてもユニークな映画でした。時系列があっちこっちに飛んだり、細かな伏線がいっぱいだったり・・・
さえないジム・キャリーも必死なジム・キャリーもよかったし、『ネバーランド』とはまったく違った奔放で衝動的なケイト・ウィンスレットも可愛いくてどこか憎めない感じがよかったな。
ラストで全てが繋がった時、わお!って感じでした。

恋も、そして人生も辛いことや嫌な事も沢山あるけど、その記憶・思い出があるから今の自分があってこれからの自分に繋がっていくんですよね。
全てを抱え、それでも前を向いて生きていくのが人間だと言う事をそっと気付かせてくれるような作品でした。
自分が他人を愛した過去、他人から愛された過去。
そんな素敵な出来事を記憶から消すなんて、もったいない!!
だって覚えていたくても人はだんだん忘れていくんですから。(自嘲)
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by webwing | 2005-04-08 16:29 | 2005年劇場版

ロング・エンゲージメント


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「彼に何かあれば、私には分かるはず」

その“直感”だけを信じ、

マチルドは途方もなく遠い、旅に出る───





劇場版予告を観た時は、恋愛色の濃いもっと甘いラブストーリーかと思っていましたが、鑑賞前に他のレヴューサイト様を見て、そうではないと分かり心して観に行きました。

予想以上に壮絶な戦場のシーンから始まりました。

1917年1月6日。第一次大戦下のフランス。
過酷な戦場から逃れるため自らの身体を傷つけた罪で、5人の兵士が軍法会議で死罪を宣告されます。彼らは刑の代わりに武器も持たずにドイツ軍との中間地帯に置き去りにされます。その中に、マチルド(オドレイ・トトゥ)の婚約者マネク(ギャスパー・ウリエル)もいました。

登場人物が多い上、フランス人の名前が覚えにくいので 鑑賞前に公式サイトで予備知識を付けることを勧める方が多かったので必死で覚えましたよ。(笑)
でないとマチルドと一緒に謎解きを楽しめませんからね。

ストーリーは壮絶な戦闘シーンを挟みながら、マチルドとマネクの絆を軸に、一緒に刑を宣告された他の4人の人生も交えながら展開していきます。
“マネクの最期を見届けた人物”を探すため私立探偵を雇い、幼い頃罹った病気の後遺症で不自由になった足を引きずりながら、ただひたすら自分の直感だけを頼りに、果てしない旅へと旅立つマチルダはとても芯の強い女性にみえました。
その反面、列車に乗っている時に「7つ数える間にトンネルに入るか、車掌が来るかすれば、マネクは生きている!」などとつぶやく妄想不思議娘だったりして。

予習していったのに、登場人物の多さにやっぱり目を回しました。
必死についていきましたけど。(笑)

ラストは・・・(気になる人は反転してね)
真実が二転三転し、一度は絶望を味わったマチルダでしたが、記憶を無くしたマネクとやっとの思いで再会します。
感動のあまり目を潤ませ無言で微笑むマチルダに、優しく微笑みながら「歩くとき、痛くない?」と声をかけるマネク。
その言葉は、2人が出会った幼い日に初めてマネクがマチルダにかけた言葉なんです。
ああ、ここからまたふたりの新しい物語が始まるんだなって、恋の始まりを予感させる終わり方が良かったです。


戦争映画であり、ラブストーリーでもあり、ミステリーサスペンスでもあり、いろんな人の人生が描かれていて見ごたえのある映画でした。
戦場以外のシーンは素晴らしい映像美で、さすがフランス映画って感じかな?
脇役で大物ハリウッド女優が出てきたり、郵便屋さんの登場が滑稽だったりちょっとした見所もいっぱいありますよ。
そうそう、この映画R-15指定なんです。
残酷な戦闘シーンと大物ハリウッド女優の濡れ場、どっちを指すのかな?
きっとどっちもね。(^▽^;)
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by webwing | 2005-03-16 23:59 | 2005年劇場版

オペラ座の怪人



────── あなたの声で私の花が開きはじめる。

パリ、1919年。ドラマは過去へとタイムスリップを始める。
かつては豪華絢爛だったパリ・オペラ座。その栄華を偲ぶ品々が、廃墟となった劇場でオークションにかけられていた。そこには、老紳士ラウル・シャニュイ子爵(パトリック・ウィルソン)と年老いたバレエ教師、マダム・ジリー(ミランダ・リチャードソン)の姿があった。やがて、謎の惨劇に関わったとされるシャンデリアが紹介され、ベールが取り払われると、ふたりは悲劇の幕開けとなった1870年代当時へと一気に引き戻される。

パリ、1870年代。オペラ座では奇怪な事件が続いていた。
オペラ「ハンニバル」のリハーサル中、プリマドンナのカルロッタ(ミニー・ドライヴァー)の頭上に背景幕が落下した。腹を立てたカルロッタは役を降板。代役を務めたのはバレエダンサーのクリスティーヌ(エミー・ロッサム)だった。喝采を浴びた彼女は幼馴染みのラウルと再会。だが、その喜びも束の間、仮面をかぶった謎の怪人・ファントム(ジェラルド・バトラー)にオペラ座の地下深くへと連れ去られてしまう。

地下の迷宮。そこには怪人の憎しみと哀しみがあった。
クリスティーヌは、ファントムを亡き父親が授けてくれた‘音楽の天使’だと信じてきたが、地下の隠れ家で仮面をはぎ、その正体を知ってしまう。同時に彼の孤独な心と自分に対する憧れにも気づくのだった。その頃、オペラ座の支配人たちは、オペラ「イル・ムート」の主役にクリスティーヌを据えよというファントムからの脅迫状を受け取っていた。その要求を無視してカルロッタを主役に立てた舞台は大混乱。ついに殺人事件が起きてしまう。

オペラ座の屋上。ふたりは永遠の愛を誓う。
恐怖にかられたクリスティーヌは、ラウルにファントムの正体を打ち明ける。クリスティーヌを優しく抱くラウル。愛を確かめ合うふたりを、ファントムは怒りと哀しみの目で見つめていた。大晦日、仮面舞踏会で婚約の喜びに浸るクリスティーヌラウルの前に、ファントムは自作の新作オペラ「勝利のドン・ファン」を持って現れる。ファントムを追って迷宮に迷い込むラウル。それを助けたマダム・ジリーはファントムの暗い過去を語るのだった。

「勝利のドン・ファン」初日。惨劇はその日に起きた。
‘音楽の天使’への思慕にかられたクリスティーヌは、亡き父の墓地に出向く。心配して後を追ってきたラウルは潜んでいたファントムと決闘になるが、ファントムにとどめを刺そうとするラウルをとめたのはクリスティーヌだった。「勝利のドン・ファン」の初日、厳重な警戒態勢の中、ファントムは大胆にも主役になりかわり、クリスティーヌとデュエットする。舞台で仮面をはぎ取るクリスティーヌ。怒ったファントムはシャンデリアを客席に落としてクリスティーヌを再びさらう。消えたふたりを探すラウルは、やっとの思いで地下の隠れ家にたどり着く。そこには3人の運命が待っていた───。

(パンフレットより)

予告で何度も観ていたシーンなのに
♪ジャーーン!ジャジャジャジャジャーン!♪の音楽と共に体中の毛穴が全開!!(笑)
シャンデリアのベールが取り除かれ、ゆっくりと天井に上っていきながらオペラ座が精彩を取り戻していく映像美が素晴らしくて冒頭から一気に私も1870年へと引き込まれました。
舞台とは違った映画のなせる技ですよね。

ここからはもっと突っ込んだネタバレと感想です。ご注意ください。

ファントムのクリスティーヌへの屈折した愛情には同情をおぼえました。不幸な生い立ちがそうさせてしまったのでしょうね。
現代なら美容整形だって植毛だって思いのままだしもっと才能を発揮できたはずなのに・・・
マダム・ジリーが若いバレリーナ時代に、見世物小屋から逃亡したファントムを養護し、オペラ座の地下に匿ってから外部との接触を一切持たずにきた彼にとって、クリスティーヌは「生甲斐」そのものだったのでしょう。
そんなファントムの孤独で燃えるような情熱に、怯えながらも心を囚われてしまうクリスティーヌ。
オペラ「勝利のドン・ファン」で“ポイント・オブ・ノー・リターン”をデュエットしている時のクリスティーヌの心は確かにファントムにあると感じました。
ぴったりと寄り添うふたりのボディ・ランゲージが官能的で・・・
抗いきれない運命に身を委ねるような恍惚としたクリスティーヌの表情が印象的でした。
それを見ていたラウルが静かに涙を流すんです。最初は驚きの顔が、彼女はファントムを愛してるのだろうか・・・?という不安に変わり、やがてふたりの間には誰も入り込めないと感じたような半ば放心状態で・・・
私はこのラウルの涙がとても心に残りました。
あんな表情が出来るなんて素敵な俳優さんだわ。

ラスト、さらわれたクリスティーヌを助けようと迷宮までやってきたラウルはファントムに捕らえられてしまいます。
そこでラウルの命を助けたければ自分を愛せとクリスティーヌに迫るファントム。
ラウルは、「私を裏切らないでくれ」と言います。
私はこの言葉を「私を助けるために自分を偽らないで欲しい」と解釈したのですが、ラウルが命乞いをしたと受け取った人もいたらしく、公式HPのBBSで話題になっていました。
どうやら誤訳ではないかということでした。
クリスティーヌが、ファントムに対して「ずっと惹かれていた」と唐突に言った言葉や、“貴方は人格が歪んでいる”と言った時、「貴方の望みは歪んだ肉欲」と言ったのも変ということで。
「ずっと惹かれていた」は「貴方は孤独ではない」で、「私を裏切らないでくれ」は「私の事は考えなくていいから、(クリスティーヌが生き延びる為に)彼を愛すると言ってくれ」だったらしいです。
「貴方の望みは歪んだ肉欲」も「飢えた悪魔の餌食」が適当だったようです。
こんなこと(誤訳)ってあるのかしら?字幕はあの戸田さんなのよ。

そして母親の愛情も知らず、生涯誰からもキスをされた事のないファントム、優しく愛撫されたこともなく、人肌のぬくもりも知らないファントムがクリスティーヌのキスを受けた瞬間、彼は愕然とします。彼は初めて人の優しさを知り、愛というものを悟ったのでしょう。才能あふれ輝くクリスティーヌを自分が縛ることはできない。ラウルとの生活の方が彼女は幸せになれると・・・
そして吐き出すように言います。「行け!」・・・・
一度もキスをしたことがないということを想像し表現したジェラルド・バトラーも名演技でした。

突っ込みたくなったところは、冒頭のオークションのシーンに登場するマダム・ジリーが若すぎたってことかな。1870年代に10代後半の娘(メグ)を持つ母親だったマダム・ジリーとラウルの年齢差が・・・???
パンフレットを見るまで、あの女性は娘のメグだと思っていたくらいなんですよね。
だって、ラウルよりマダム・ジリーの方が若く見えるんだもん。
16、7の娘を持つ母親なら40歳前後だと思うのだけど、1870年代に40歳だとして、40年後は80歳近いはず。
あの女性はどう見ても60代にしか見えないのだけど・・・(^▽^;)

さて、クリスティーヌがその後どんな人生を送ったのか・・・
その疑問はエンディングに解けます。
オークションで落札したサルのオルゴールをラウルがクリスティーヌの墓前に手向けに行くんです。
その墓碑に刻まれた文字を見たとき、彼女が幸せな家庭を築き、愛情に溢れた素晴らしい人生を歩んだことがわかりました。
クリスティーヌの選択は正しかったんだと。

そして・・・
そこにはあの頃の情熱のように燃えるような鮮やかな真紅のバラ一輪が供えられていました。
ラウルは、ファントムもまたクリスティーヌを今も深く愛しているのだと、同じ女性を愛した相手に“同士”の様な感情を持ったのかもしれません。
モノクロの中に真紅のバラが一際光彩を放っていました。

前編を通して映像美(オペラ座や衣装など)と音楽が素晴らしく大スクリーンと大音響をたっぷり堪能しました。
これも劇場で観ることをお勧めしたいな。
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by webwing | 2005-03-11 00:00 | 2005年劇場版

きみに読む物語



         365通の手紙。
        白鳥の棲む湖。
        ──あの雨の朝の匂い。

        思い出が少しずつ、
        きみからこぼれていく。
        だから、  
        きみが思い出すまで、
        僕は読む──。




数日経った今でも感動のラストシーンをはっきりと思い出すことが出来ます。
深い深い真実の愛を──
そしてその愛が起こした奇跡を──



いつものようにネタバレです。ご注意下さい。


 空も湖も目に沁みるようなオレンジ色に染まった美しい風景の中、ゆっくりとボートを漕ぎ出す初老の男から物語は始まります。
岸に近づくボートを窓辺で見つめる初老の女性。
彼女は情熱的に生きた過去の思い出のすべてを失っていました。
療養生活を送るそんな彼女(ジーナ・ローランズ)の元に、物語を読み聞かせるためデュークと名乗るその男(ジェームズ・ガーナー)は足繁くやってくるのです。 
彼が語るそれは、1940年の夏、アメリカ南部の小さな町のきらめくような夏の恋物語・・・。


 休暇を過ごしに都会からやって来た17歳の令嬢・アリー(レイチェル・マクアダムス)に、地元の製材所で働く青年ノア(ライアン・ゴズリング)は運命的な出逢いを感じ急接近します。
強引なノアにやがてアリーも惹かれ、情熱的な恋に落ちます。
障害が多いほど燃え上がる恋…まさにその典型。
身分違いの恋に、娘の将来を案じた両親はアリーを都会へ連れ戻し進学させてしまいます。
ノアは365日毎日手紙を書きますが、その手紙はアリーの母によって隠されてしまい、一通の返信も受け取ることなくノアは第2次世界大戦の戦場へ。

空白の7年の後にノアとの恋に訣別し、別な男性と恋に落ち婚約してしまうアリー。
身勝手な価値観を押し付ける両親に反抗心を持ち続けていたアリーにとって、皮肉なことに彼はノアにはない財産や地位をもった、両親も諸手をあげて祝福する好青年でした。
そして結婚を目前に控えたある日、偶然ノアの新聞記事を見つけ思い迷うアリー。
そして「やり残したことがあるから」と婚約者の承諾を得て、あのキラキラしていた日々を過ごしたシーブルックに向かいます。

読み聞かせるデュークの語り口が、ジーンとくるんです。
穏やかで優しくて温かくて、深い愛情に溢れていて・・・

この若い2人の恋物語が、実はこの老いた2人のストーリーだと言うことに、間もなく気付かされるのですが、結果が予想できるのに、2人の恋の行方が気になりぐいぐい引き込まれてしまいます。

そして私が一番感動したラストシーン・・・
きっと観た人はみんな私と同じ気持ちじゃないかな。
言葉で表現しようとすると嘘っぽくなりそうなんです。
観ていない人の感動を奪ってしまいそうで申し訳ないし、是非自分の目で観て感動を味わって欲しいと思います。


見所は他にも沢山あります。
若い2人の感情が極まって、結ばれたいと強く願うシーンがあるんですが、自分で一枚ずつ衣類を脱いでいき生まれたままの姿になるところは、相手を想う純真な気持ちが伝わってきてドキドキしました。

そして再会した二人が押し殺していた感情を、嵐に後押しされるようにぶつけ合い、求め合うシーンとか。

実はアリーの母も若い頃にあのシーブルックで、アリーと同じような恋愛を経験してきていて、本当は心の中では許し、そしてアリー自身にこれからの人生の選択を委ねるところとか。 

読み聞かせることで、失った愛する妻を取り戻す僅かな瞬間があるんですが、その時のデュークが80歳の老人なのにとても可愛く見えるんです。
『マイダーリン』と呼び、愛しさでいっぱいの表情をして。
初めて恋人の名を呼ぶ10代の青年のように初々しくて。
それに応えるアリーも娘のようでした。
でも次の瞬間、夫の『ダーリン』という呼びかけに、『あなた誰?なぜ知らない人がダーリンと言うの?』とパニックになるアリー。
ジーナ・ローランズの名演技でした。
ほんの僅かな時間でまたアリーを失ってしまった時の、デュークの落胆振りがまた泣かせるんです。
目にいっぱい涙を溜めて、打ちひしがれ体を震わせて・・・

記憶を取り戻しても数分後にはもう夫を他人だと思ってしまう妻と、それでもなおも彼女を愛し続ける夫。
二人の間には、どんな障害をも乗り越えられるゆるぎない確かな愛が存在しました。
デュークが読み聞かせていた物語は、実はアリーが書いたものだったんです。
彼女は自分が完全に発症してしまう前に、二人の愛の記録をノートブックに残し、それを夫に読み聞かせてもらうことを望んでいたんです。
それによって奇跡が起こるかもしれないと・・・

共に歩んできた大切な記憶までをも失ってしまうアルツハイマーという病に最愛の伴侶を奪われても、なおも変わらぬ愛情で残りの人生を寄り添って生きていくことだけを望み、最愛の人をとりもどそうとする努力を惜しまない献身的な夫婦愛に人間の尊厳を感じました。

『わたしは、ありふれた男だ。でも、わたしには全身全霊をかたむけて愛する女性がいる。いつでも、それだけで十分だった。』というデュークが語る冒頭の言葉が、ラストで確かに胸に届きました。


また大切なことを教わった気がしました。
『ネバーランド』に続いてライフログになりそう・・・
お勧めです!

きみに読む物語
ニコラス・スパークス 雨沢 泰 / アーティストハウスパブリッシャーズ
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by webwing | 2005-02-14 23:59 | 2005年劇場版

ネバーランド

  ネバーランド
/ アミューズソフトエンタテインメント



 「ピーター・パン」の物語は悲しみを乗り越えるために生まれた───
   たくさんの透き通った涙を夢と希望に変えて。



悲しみからではなく、心の奥から自然に湧き出てくるような涙を流してきました。
遠い記憶やら忘れていた感情やらが、意識とは別の場所から俄かに沸き上がり心が震えた瞬間がありました。
きっと私の涙も透き通っていたんじゃないかな?
そんな涙を流せた自分が愛しくなり、この涙こそがこの映画そのものだと思いました。
私の中の大切な1本になりました。

主演のジョニー・デップは、大好きな俳優さんの一人です。
「シザーハンズ」や「ショコラ」もいずれここで紹介したいな。
あ、「パイレーツ・オブ・カリビアン」のやんちゃなジョニデもいい!(笑)
シリアスな映画でもクスッと笑えちゃう不思議テイストを持っていて、そこが個性でもあり魅力だなと感じる彼には、バリ役は適役だと思いました。
だって彼自身が万年ピーター・パンみたいなんですもん。


前置きが長くなりましたが、そろそろ本題に・・・ネタバレです。
きっともっと長くなると思いますが、よかったらお付き合い下さい。(苦笑)


1904年12月27日に「ピ-ター・パン」がロンドンの舞台で初めて上演されてからちょうど
100年目に作られた作品。
劇作家ジェームズ・マシュー・バリが、舞台劇「ピーターパン」を産み出すきっかけとなったデイヴィス一家との心の交流が繊細に静かに描かれています。

1903年のロンドン。
華やかに着飾った人々で埋め尽くされた劇場の片隅から、客席の反応を盗み見るジェームズ・バリ。
新作『リトル・メアリー』の舞台初日から物語は始まります。
客の反応は悪く、翌朝の新聞には酷評が・・・
気落ちしたジェームズは、愛犬ポーソスを連れ散歩に向かった公園で、若い未亡人のシルヴィアとその4人の幼い息子たちと出会います。
少年たちとすぐに打ち解けていくジェームズは、中でもどこか冷めた物言いで少年らしさの見られない三男のピーターを気に掛けるようになります。
やがてジェームズとシルヴィア親子との交友が深まっていく一方、強い疎外感にさいなまれるジェームズの妻メアリー。
純粋に子供たちとの交友を楽しんでいたジェームズにはそんな妻の気持ちが理解できず、夫婦の仲は冷えたものになっていきます。
そんな中、ジェームズはいつしかピーターに、自分の少年時代を垣間見るようになります。
父を亡くした悲しみのあまり、早く大人になろうと無理をしているピーター。
その姿は、兄を無くして悲嘆に暮れる母を慰めるため、少年の自分をネバーランドという永遠のファンタジーの世界へ追いやってしまった、ジェームズ自身の過去の姿と重なり合います。
そんな彼の思いは、新作劇に投影していきます。


ここからはもっと突っ込んだネタバレと感想です。
何の先入観も持たずに観たい方は、観賞後またお立ち寄りください。
あ、もう随分先入観与えちゃってますね。(滝汗)

観せ方がとても上手いんです。
無駄な説明なしにパッと空想の世界の映像が映し出されて・・・
最初に驚いたのは、『リトル・メアリー』の上演中に観客席にザーザー雨が降った時でした。
公園で愛犬をサーカスの熊に見立ててダンスを踊り、少年達の拍手喝采を浴びるシーンとか。
インディアンに扮するジェームズを映す前に、既に子供の笑っている部分を映すとか。
この意表をついた技法が繰り返されたお陰で、知らぬ間に少しずつ観る側の脳ミソも柔らかくなっていって、終盤では私自身も瞬時に空想の世界にトリップできたんだなと思いました。

子役たちもとてもいい演技をしているんです。
「私が今書いている芝居の男の子にきみの名前をもらってもいいかい?」と尋ねるジェームズに答えるピーターの表情とか。
ラストのピーターの涙とか。

そして長男ジョージもピーターに負けず劣らずとても光ってました。
母シルヴィアの病状の悪化にしたがい長男として徐々に大人になっていくジョージ。
そんな彼を見守るジェームズとの信頼関係が素敵でした。
「今、30秒で少年が大人になった」とジェームズが言うシーンがあるんですが、その時のジョージの横顔に感動しました。
まさにそんな瞬間があるんですね。
そして母の意思を尊重しようとおばあちゃんに反抗して自分の考えをはっきりと言い放つジョージ。
そこには確かに大人に成長した姿がありました。

『ピーターパン』の舞台の初日。
批評家が絶賛する作品にしか興味を示さない上流階級の人々に、本来の舞台の楽しみを思い起こしてもらおうと、孤児院の子供達を招待します。
気難しい顔で演技を眺めていた上流階級の大人達の顔が、子供達の無邪気な笑い声とともに、次第に柔らかな表情となり、最後は大人も子供も感動を共有できるんです。
子供たちの笑い声が、大人たちの心に童心を取り戻させてくれたんでしょうね。

そして具合が悪くなり劇を観れなかったシルヴィアのために、ジェームズは魔法のようなプレゼントを用意します。
私はこの場面が一番感動しました。
一瞬にして私の心もネバーランドに飛び立ったんです。

そしてこの映画のラスト。
そのピーターとジェームズがお互いの心を通い合わせるシーンはやはり泣かせます。
信じる力を失ってはいけないと説くジェームズ。

信じてさえいれば、大人になっても心は自由に飛びまわれることができる。
そんな素敵な魔法を教わった気がしました。

グリーンが美しい風景がスクリーンから迫ってきて観客をも包み込みます。
これはビデオでは体験出来ない出来ないんじゃないかな?
シルヴィアのために用意したネバーランドもぜひ劇場で観て欲しいな。

とにかくお勧めしたい映画です。
何かを感じられると思います。


【パンフレットこぼれ話】
ダスティン・ホフマンが演じる興行主で友人のチャールズって『シャーロック・ホームズ』の著者アーサー・コナン・ドイルだったんですって。

それと、ピーターを演じたフレディ・ハイモア君はなんとジョニデと同じ6月9日の誕生日なの。
だから気が合うのか、ジョニデお気に入りの俳優さんとなり、次回作でもジョニー・デップと共演するそうです。

そしてここでの兄弟は4人なんですが、実際は5人兄弟だったそうで、本当のディヴィズ家の5男坊の娘、ローラ・ドゥグッドが出演しているんですって。『ピーターパン』初演後のパーティのシーンで、ピーターに「あなたが、ピーター・パンね」と話し掛ける女性だそうです。



最後まで読んでくださってありがとうございます。
上手く伝わったでしょうか?
本当はジェームズとシルヴィアのプラトニックだからこそもっと深いところで結ばれている関係とか、妻メアリーの心情とかもっと書きたかったんですけど、これ以上長くなるのもどうかと思って・・・
もう十分長いんですけどね。(撃沈)
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by webwing | 2005-02-05 02:13 | 2005年劇場版

ターミナル

ターミナル DTSスペシャル・エディション
/ 角川エンタテインメント




今日久々にレイトショーに行ってきました。
去年から観たかった「ターミナル」
ダンは「オーシャンズ12」が観たかったらしいんだけど今回は譲りませんでした。

号泣!というよりむしろじわじわと心が温まってくる楽しくて素敵な映画でした。
あらすじを簡単に言うと9ヶ月空港に足止めされた男と次第に増えていく仲間達の物語。
トム・ハンクスはさすがでした。おどおどした表情も、静かな紳士風の表情も見ている人を引き込み感動を誘います。
くすくすと笑ってしまうシーンがいっぱいあって・・・
最初に笑ったのはカートを運んで25セント稼ぐことを覚えたところ。

トム・ハンクスのひたむきさが全体を通して心地よかったです。
空港で働く人たちのとの絡みも楽しかったな。
清掃夫のおじちゃんの皿回しなんて声出して笑っちゃったわ。

印象に残ったのは、「人はみんな何かを待っているんじゃないか」というトムの言葉。
大切なのは待っている間の過ごし方。
どんな状況でも自分に正直に、今やれることを精一杯やるってこと。
そんなことを教わったような気がしました。

でもそんなに肩肘張らなくても楽しめるハートフル・コメディです。
ホッコリしたい人にお勧めです。
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by webwing | 2005-01-24 23:00 | 2005年劇場版