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コーラス

涙がこぼれそうなとき、歌があった。
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c0043066_14481996.jpgストーリー (公式サイトより)
世界的指揮者のピエール・モランジュ(ジャック・ペラン)は公演先で母の訃報を知り、葬儀のために故郷へと戻ってくる。降りしきる雨の中、実家で物思いにふけっていたピエールのもとに、ひとりの男が訪ねてくる。それは、子供時代を一緒に過ごしたペピノだった。ピエールが懐かしい再会を喜ぶ中、ペピノは一冊の日記を手渡す。それは幼い日に自分の生き方を変えてくれた、ひとりの音楽教師の残した形見だった……。

c0043066_14512097.jpg1949年、フランスの片田舎。失業中の音楽教師クレマン・マチュー(ジェラール・ジュニョ)は、「池の底」という名の寄宿舎に赴任する。この学校には、親をなくした子供や、素行に問題があり親元を離れた子供たちが集団生活していた。暗い瞳の子供たち。赴任当日、校門の前でマチューが目にしたのは、「土曜日に迎えに行く」という言葉を残して去っていった両親を待つ幼い少年ペピノ(マクサンス・ペラン)だった。今日が何曜日か分からないほど幼いペピノは、決して迎えに来ない両親をひたすらに待ち続け、毎日のように校門の外をじっと眺めているのだった。

複雑な思いを抱いたまま学校内に足を踏み入れたマチューは早速、過激ないたずらで用務員に大ケガを負わせた子供たちと遭遇する。さらに、驚いたことにそこには「淋しさ」ゆえに心のすさんだ子供たちに、容赦ない体罰を繰り返す校長先生がいた。学校全体が温かさのかけらもない殺伐とした雰囲気で溢れかえっていた。もちろん、マチューも早々に子供たちのいたずらに手を焼くことになり、まともに授業もできない。挙句の果てには、鍵をかけて大切にしまっておいた楽譜まで盗まれ、荒らされてしまう。しかしそんな子供たちの心を理解したマチューは決して彼らを叱らず、体罰も加えないと決意する。

c0043066_14544651.jpg子供たちに本来の純粋さや素直さを取り戻してもらおうと、マチューは彼らに「あること」を教えることを思いつくのだった。暗い瞳を輝かせるための「あること」。それは「合唱団」を結成し、歌う喜びを教えることだった。最初は面白半分だった子供たちも、徐々に歌うことの素晴らしさ、楽しさに目覚めていく。

c0043066_1501875.jpgそんなある日、マチューは誰もいないはずの教室から"奇跡の歌声"を耳にする。驚いて教室の扉をあけたマチューの前にいたのは、学校一の問題児、ピエール・モランジュ(ジャン=バティスト・モニエ)だった。これまで誰にも心を開こうとしてこなかったピエールに、マチューは救いの手を差し伸べようと心に誓う。

c0043066_1521979.jpgやがて歌うほどに磨かれていくピエールの才能に触れ、この天からの授かり物を埋もれさせてはいけないと考えたマチューは、面会に来た母親ヴィオレット(マリー・ビュネル)にピエールの進路を真剣に考えるように相談を持ちかけるのだった。美しいヴィオレットの微笑みに淡い恋心を抱くマチュー。しかしマチューと母親の親密さに嫉妬したピエールはマチューに心を閉ざしてしまう。そんなピエールの気持ちを理解しつつも、マチューはピエールに対してあえて荒療治に出る。それは、彼から歌を取り上げ、無視することで逆に自らの才能に気がついてもらいたいと願ったうえでの決断だった。

c0043066_1544166.jpgみるみるうちに上達していく子供たちとマチューの間に絆が芽生えはじめた頃、噂を耳にした伯爵夫人が歌を聞きに学校にやってくることになった。伯爵夫人のご機嫌とりに忙しい校長先生を尻目に、生徒たちは日ごろの練習の成果を披露する。合唱団から離れてひとりぼっちで佇んでいたピエールに、遂にマチューは「歌え」と合図を送る。マチューに許され、歌うことの歓びを実感したピエールは、失意の中から燃え上がった幸福をかみしめながら歌いはじめるのだった。
 発表会も大成功に終わったある日、校長先生の出張中にマチューは子供たちと遠足に出かける。しかし学校に戻ってみるとある悲惨な事件が起こっていた…。



7人に1人のフランス人が観たというこの映画は、昨年870万人という興行成績1位を記録したそうです。
主演のピエール役に選ばれたのは、フランスのリヨンにある「サン・マルク少年少女合唱団」のソリストのジャン=バティスト・モニエという13歳の男の子です。
最初に天使の歌声を聴いた時、鳥肌が立ち自然に涙が出てきました。
あの瞳であの声は、もう殆ど反則ですよ。(笑)
歌声だけで泣かされるとは予想だにしていませんでした。
この少年を見出したことこそが奇跡のような気がしました。

家庭の事情で寄宿舎に預けられた薄倖の運命を持った少年達が、一音楽教師の「コーラス」指導によって子供らしさを取り戻し教師との温かい関係を築いていく過程が、熱血すぎずにでもひしひしと伝わってくるのがよかったです。
少年たちにとって誰かに認められ役割を与えられることがどんなに嬉しかったことか。
c0043066_11113299.jpg信頼を寄せるに足る大人と出会うと、全身でその人の期待にこたえようとするものなんでしょうね。
その媒介が「歌」じゃなくても、少年達はきっと同じような反応を示したと思います。
そして先生もまた少年達によって救われたのです。
一度は捨てた音楽にまた情熱を注げられるようになったのですから。
先生の期待に応えようと一心に合唱する少年たちの、こんなひたむきな瞳を見たらたまりませんよね。

明日にも声変わりしてしまいそうな微妙な年頃だからこその儚く透き通った声に、魅了されました。
そしてその儚さゆえに一層輝く季節の大切な思い出を切り取った映画。
一聴の価値のあるお勧めです。ココロ洗われましょ♪


コーラス
サントラ サン・マルク少年少女合唱団 / ワーナーミュージック・ジャパン
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by webwing | 2005-04-13 21:34 | 2005年劇場版

エターナル・サンシャイン


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“さよなら”の代わりに、記憶を消した−−
バレンタインデー目前のある日。ジョエル(ジム・キャリー)は、不思議な手紙を受けとる。
「クレメンタインはジョエルの記憶を全て消し去りました。
今後、彼女の過去について絶対触れないようにお願いします。ラクーナ社」
クレメンタイン(ケイト・ウィンスレット)は、ジョエルが最近喧嘩別れしてしまった恋人。
仲直りしようと思っていた矢先に、彼女が自分との記憶を消去してしまったことを知りショックを受けた彼は、自らもクレメンタインとの波乱に満ちた日々を忘れようと、記憶除去を専門とするラクーナ医院の門を叩く。
ハワード・ミュージワック博士(トム・ウィルキンソン)が開発したというその手術法は、一晩寝ているあいだに、脳の中の特定の記憶だけを消去できるという便利なもの。
さっそく、医師の指示通り彼女との思い出の品を掻き集め、睡眠薬を飲んで、施術を受けるジョエル。
ラクーナの技師たち(マーク・ラファロ、イライジャ・ウッド、キルスティン・ダンスト)が現在から過去へと記憶を消していくあいだ、無意識のジョエルは、クレメンタインと過ごした日々を逆回転で体験する。
最初に甦るのは、カップルの末期症状の姿。喧嘩が絶えず、不満や猜疑心に満ちている。
しかし、記憶をさかのぼるに従って、ジョエルの胸は痛み始め、手術を止めたいと思うようになる。
そこには、忘れたくない素敵な日々があったのだ。
思い出しては消されていく楽しかった日々の記憶…。
とうとう最後のひとつの記憶を思い出した時、記憶の中のクレメンタインはジョエルに問いかける。
『絶対にまた私に会いに来て。そしたら、私もあなたのことを思い出すから。』
そして、いつもと同じ朝。何事もなかったかのように家を出るジョエルは、このあと素敵な運命が待ち受けていることをまだ知らないーー。

脚本はオスカー受賞ということで公開前から楽しみにしていましたが、とてもユニークな映画でした。時系列があっちこっちに飛んだり、細かな伏線がいっぱいだったり・・・
さえないジム・キャリーも必死なジム・キャリーもよかったし、『ネバーランド』とはまったく違った奔放で衝動的なケイト・ウィンスレットも可愛いくてどこか憎めない感じがよかったな。
ラストで全てが繋がった時、わお!って感じでした。

恋も、そして人生も辛いことや嫌な事も沢山あるけど、その記憶・思い出があるから今の自分があってこれからの自分に繋がっていくんですよね。
全てを抱え、それでも前を向いて生きていくのが人間だと言う事をそっと気付かせてくれるような作品でした。
自分が他人を愛した過去、他人から愛された過去。
そんな素敵な出来事を記憶から消すなんて、もったいない!!
だって覚えていたくても人はだんだん忘れていくんですから。(自嘲)
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by webwing | 2005-04-08 16:29 | 2005年劇場版